びー級ブログ

思ったことをただ書くだけです。モットーは広く浅く。

最近見たアニメ感想:10月分(Part12)

おまたせしました。

今月は作品数が少なめですがそれもこれも全部PS5買っちゃったのでアニメ見る時間がなくなったのが原因です。来月はもう少し増やせるようにします。

 

 

※各項目ネタバレを含みますので注意!

 

【推しの子】

<視聴2周目> <2023年春アニメ>

形態:TVアニメシリーズ

放送年:2023年(2023年春アニメ)

話数:11話(※1話のみ90分構成)

ジャンル:アイドル、ミステリー

制作会社:動画工房

オススメ度:★★★★★(90/100)

あらすじ:ある日地方都市で働く産婦人科医、ゴローの前に自身の推しのアイドル「B小町」のアイが現れる。彼女はある秘密を抱えており…。そんな二人の出会いから運命が動き出していく。

解説:最早説明不要の人気作品で、2023年のアニメの話題はすべてこの作品が掻っ攫っていったと言えるでしょう。初回は90分拡大で最近流行りの1話のみ60分、90分、はたまた2時間アニメはこのアニメの成功があったからと言えます。クールまとめでも取り上げましたが、最近一挙放送を視聴したので2周目を見た感想を再投稿しようと思います。よってオススメ度は改めて見たときの数字なので前回とは異なります。

感想:やはり欠かせない点は1話の展開でした。推しのアイドルの子供に転生して厄介オタクする話かと思いきや、終盤のアイの死というジェットコースターのような落下差がとにかく衝撃的でした。これやるために90分拡大にしたところも納得で、1話ずつ30分、3話分割で展開ならそこまで話題にはならなかったと思う点はあります。オタクは飽き性だし…。2話以降は芸能界にスポットを当てた展開となりますが、当初ただの芸能アニメと評した私でしたが2周目では見方が変わりました。全てはアイの男探しのためのドサ回りと考えると合点がいき、その芸能界場面も濃い内容となっていました。例えば、恋愛リアリティ番組での誹謗中傷など実際に起きた事案や黒川あかねの秘められた才能など見どころは山程あります。ミステリー要素は控えめですが、その分芸能界の人間ドラマが濃く描かれているため飽きがくることはありませんでした。

またこのアニメになくてはならない点はなんといっても有馬かなの存在です。この作品実は有馬かなのためにあるのかと思うくらい1期は彼女に多々スポットが当たっていましたね。幼少期からの多種多様なかわいい表情や高飛車な態度もあり、ネット上では重曹ちゃんと言われたり、作中ではロリ先輩とバカにされつつも要所で魅せてくる彼女にハマってしまいました。ピーマン体操のようなイジられから歌うまでセンター取って締めるのは誰が見てもズルい展開ですよね。また芸能生活が長いからか先輩風を吹かせるシーンも多いのですが、それが嫌味になりすぎずいい具合にリスクヘッジができている点も彼女の評価点でした。最初はリアルタイム実況では重曹ちゃんと書き込んでいた人も、終盤のアイドル回では有馬かなと本名で書き込む様子が多かったので、それだけ評価が大幅に上がったとも言えます。みんなごめんなさいしようね。

そしてOPEDにも注目です。アニメを見ていない人ですら知っている、説明するまでもなく有名な「アイドル」を始め、EDのメフィストも負けていません!特にEDの入り方がなんといっても見どころでありズルいのです。リコリコのような続きが気になる、アツい展開のところでEDのイントロを流して締める場面にオタクは弱いのです。実際これ毎話構成が良いので特に印象に残りやすいんですよね。続きが気になるここぞという場面で流すから、インパクト大で1週間待たされるもどかしさを感じるのですね。

ちなみに、2周目って同じ内容見てるから飽きるのではと思われがちですがそんなことはなく、むしろ細かいネタを拾えたり、伏線に気づけたりと1周目とは違った面白さがあるので”推し”の作品なら複数回は見るべきでしょう。

 

事情を知らない転校生がグイグイくる。

形態:TVアニメシリーズ

放送年:2023年(2023年春アニメ)

話数:13話

ジャンル:コメディ、青春

制作会社:スタジオサインポスト

オススメ度:★★★★☆(85/100)

あらすじ:転校生の高田太陽はクラスメイトの西村茜が皆から「死神」と呼ばれていることを知る。あだ名で呼ばれていじめられている茜に対して事情を知らない太陽は、死神というあだ名をかっこいい名前と言い、茜と仲良くなろうと近づいてくる。やがてその行動は周りの様子も変化させていき・・・。

解説:見どころは高田くんの純粋さやそのときの西村さんの反応や、2人の距離感や回を重ねるごとに変化する心情です。2023年春アニメの新作ですが当時はリアルタイムで追えなかったのでアニマックスでの一挙放送で視聴しました。ていうかアニメの本数多すぎるんだよ!!

感想:設定自体はいじめられっ子の女の子に寄り添うという文字だけでは重い内容なのですが実際は作風が明るく、高田くんのポジティブさに救われた感がありました。常に肯定的に受け止め解釈する高田くんと、彼の何気ない一言が西村さんの心にクリティカルヒットする様が見ていてニヤニヤすること間違いなしです。というか高田くんが純粋すぎるんですよね、小学5年生だと色々と察するものですがそこを子供特有のポジティブさに持ってくる点は流石で、いつの間にかクラスメイトを巻き込んでいき西村さんと絡む人が増えていく点は陽キャ以外の何者でもないだろと思います。終盤のクリスマスではお互いあることがきっかけで好きという気持ちをわかっていく流れもまた見どころであり外せません。でも最終話はいつも通りの展開で終わるあたりはこのアニメらしく落とし所としては満点ではないでしょうか。小学生の学園青春モノなので恋愛に重点を置いてはいませんが、そこはかとなく意識してきたり、コメディ中心で進む点からいつでも気楽に見ることができると思います。

余談ですがやはりリアルタイム視聴したかった作品でした。でも最近新作アニメの本数多すぎで、毎クールまとめで私が取り上げている作品ですら2/3に満たないときもあるので、私生活との兼ね合いからどうしても視聴困難な作品もあるんですよね。ほぼすべて見ている人って普段何やっているのでしょうか。一日のスケジュールを教えて欲しいです。

 

ARMITAGE III(アミテージ・ザ・サード)

形態:OVA

発売年:1995年

話数:4話

ジャンル:SF、サイバーパンク

制作会社:AIC

オススメ度:★★★★★(93/100)

☆今月のオススメ☆

あらすじ:シカゴから火星へと赴任してきた刑事ロスは空港に到着早々殺人事件に出くわす。殺害されたのは人気歌手のケリーだったが彼女は人間ではなくサードと呼ばれる新世代ロボットだったのだ。女刑事のアミテージはサード殺害事件に異様な執着心を持つが、それは彼女もサードだったからである。ロスはこのアミテージと2人でサードを破壊する犯人を追うためコンビを組み事件を追うのであった。

解説:1995年発売のサイバーパンクOVAであり、日本ではあまり流行らなかったが海外では大ヒットし続編の映画まで制作されたアニメです。今回はOVAについての記述となります。サードと呼ばれるロボットを巡る謎に挑む刑事ロスとロボット破壊事件に異様な執着心を抱くアミテージを描く作品で、全4話とOVAなので話数は少ないのですが見ごたえは十分にあります。OPが移民の歌のインストなのも特徴的で、1話と3話のアクションシーンでも流れるため印象に残るかと思います。

感想:28年前の作品なのでどこか古臭さは隠せませんが、今見返しても新鮮な気持ちで見ることができました。サイバーパンクというオタクの想像を膨らませ興奮させる要素とサードの設定やアミテージの格好やアクションが飽きないわけがないのです。そしてただのサイバーパンクやアクションと思うことなかれ、人間とロボットの違いやロボットに対する差別を取り扱っており重い設定であることがわかります。これって実は現代社会に通じるところがあり、近年ではChatGPTを始めとしたAIに絵や文章など変わってとられている場面がありますよね。中でもAI禁止などの話題はアニメ作中のロボット反対、人間の仕事を取るな等デモや批判の内容がほぼ共通している点があり今見るべき作品なのかなと思ってしまいます。

本編に話を戻すと、サードと呼ばれる非合法の人間と見た目が変わらないロボットはすべて女性で妊娠、出産が可能という変態マニアックな設定があり、時代を先取りしていたと言えるでしょう。いや今の時代でもあまりないけど多ジャンル化した世の中ならもっと受け入れられたのかななんて思ってしまいます。しかしこれにはちゃんとした理由があり、火星の出生率が減ってきているためサードを作り出生率を増やすという目的があるのです。このあたりはうまくできているなぁと感心しましたね。そのサードであるアミテージもパッケージを見ると分かる通り格好が絶妙にエロいんですよね。常に胸元露出しているし、黒のガーターベルトを着用しているしであんな刑事いてたまるか!そして最後にはロスとの子供を身籠るという色々な意味でサードの妊娠が可能という設定を表現し、お前ら爆破しろという感想で締めくくることができるのです。ロスも序盤はロボットを憎んでいたのに子供まで作るなんて罪な男ですね。サードを殺害する悪役の、ダンクロード役の声優さんが中尾隆聖さんで演技力はもちろん、笑い方が時々ばいきんまんになるところもどこかシュールだったりします。アミテージの戦闘シーンでOPテーマが流れるところもまたアツく見事なアクションシーンが展開されていました。その他爆破シーンなんかもしっかりと描かれていたり、各キャラの感情がしっかりと描かれていたりと作画のクオリティも十分高いため作風の古臭さはそこまで気にならないと思います。しかし現状どの配信サイトにもなく、視聴する手段がBD、DVDを購入、レンタルするかAT-Xを始めとしたスカパー!での放送を待つかの2択しかなく視聴方法のハードルが高いことは難点で、このアニメを布教するにはちょっと懸念点かなと言わざるを得ません。それでもオススメの作品ですのでぜひ機会があればチェックしてみてくださいね。ちなみに私はAT-Xでの放送でこの作品を知り、ハマり円盤を購入したまであります。2022年に発売されたBDではサントラもついているのでお得ですよ。